- 『バーニング・ダンサー』
- KADOKAWA
- 2024年07月26日頃
- ISBN: 9784041141779
【テレビ、新聞、週刊誌掲載で話題沸騰!】 大衆を煽動する殺人犯vs. “猟犬”と呼ばれる元捜査一課刑事 「あの、私も妹も、交通総務課から来ました」。そう聞いて、永嶺スバルは絶句した。犯人を挙げるため違法捜査も厭わなかった捜査一課での職務を失い、異動した先での初日。やって来たのは、仲良し姉妹、田舎の駐在所から来た好々爺、机の下に隠れて怯える女性、民間人を誤認逮捕しかけても悪びれない金髪男だった。着 …
ザ・エンタメで、非常に楽しめた。異能バトルものというか、なんとなく少年ジャンプを読んでいるような感覚になった。というか、基本設定やキャラクター像も、どことなく『呪術廻戦』や『チェンソーマン 第1部』を彷彿とさせるところがあって、これは、もしかすると作者が自覚的に行っているのかもしれない。
加えて、物語の途中で、何度かどんでん返しがあり、そのロジックも読み応えがあった。このあたりは、ミステリーとして魅力的。そして、最大のどんでん返しが最後に待っていた。これにはびっくり! いや、何かあるんだろうなという、そこはかとない雰囲気は感じていたけれど、こうくるとは! たしかに伏線は張ってあったんだな。
でも、この終わり方からすると、当然、続きがありますよね。まだ明らかになっていないこともあるし……。
ただ、考えてみると、このあとの物語は、日本国内には収まらない気もする。そうでないと世界観のバランスが崩れるし、あの行動原則からしてもそれが自然。もしそうなら、登場人物が増えたり関与する組織が大きくなったり、物語がさらに広がりそう。当たっているかどうかわからないけれど、楽しみ。